製品： バンダイ 旧キットサイズ： 1/2400スケール
使用頻度：2022.03/28完成備考：2021年末にかけて増産された再販キット品から作成
「ジョニーライデンの帰還」劇中における騒乱の中心となったキマイラの青いザンジバル、サングレアスルです。 巨大艦ミナレットの位置を探るための軌道算出装置デルポイを搭載していたためにそれをめぐって物語が宇宙に移るまで長期間にわたり戦闘が繰り広げられたわけで、本文中でもその重要性や存在感をアピールせんと大ゴマや見開きで緻密に描かれました。ガンプラキットとしてはザンジバルは旧キットのコレしかないので、久しぶりに増産されたのをきっかけに作ってみました。劇中でもシーマのリリーマルレーンとは違い1stガンダムのこの造形を原型としているので、変にザンジバル系の資料を漁るでもなく、キットと劇中本文・単行本掲載の図面 等を比較しながら相違点を拾いつつ手を加えて作成してみました。
キット構成への工作点「ジョニーライデンの帰還」単行本掲載の図面を参考にスジ彫りを追加。 まず翼類の縁取りになっているイエロー部の彫り出しからはじめ、上部の垂直尾翼等のパネル面分け、両舷のダクト外周、ブリッジ下方の横線、などを彫りました。後方メインノズル４基のうち上部の２基のノズルを大型化。 これは完全に個人的趣味です。コトブキヤ製MSGのバーニアのランナーP103 から使用。大型化しましたがブースターの内側にちゃんとおさまるように仕上げてあります。後方メインノズル取り付け面の上部外縁に2.5mm径の開口をしたプラ板パネルを追加。 ここは4平方cm程度の狭い面積ですが内径に何もなく寂しいのでバーニアと干渉しない程度のモールド追加として申し訳程度に工作しました。ブースターをスナップフィットで着脱が可能なように工作。 劇中、ジャブローから打ち上げるために装着していた巨大ブースターは製品仕様のままだと接着による選択装着アイテム。しかもスケールモデル並の点面積接着を要求されて使い勝手が悪すぎます。 なのでブースター側の連結面の中央から3mm径の丸棒軸(HGUC1/144MS製品のランナー)を生やし、本体の後部ノズル４基の隙間に開口した穴に差し込めるようにしました。ベース面にプラ板のフタをしてホワイト化。 「1/2400ザンジバル」の文字がモールドされた昭和感丸出しのベーススタイルなので、覆い隠してからサングレアスルのエンブレムと三つ首龍「リベンジ・オブ・イデ」の自作デカールをあしらってあります。 ちなみにこのエンブレムは劇中どおり船体上部にも使用してあります。

全体の基本的な製作は 各部接着を経ての合わせ目処理＆パーティングライン処理・サーフェーサー・ガイアカラーによる塗装（つや消しコート含む）。 ガンプラを完成製作させるスタンダードな工程でおこなっています。 スミ入れはタミヤのエナメル塗料流し込み。色はブラウン系を多用しています。 スミ入れ塗料が定着しにくい形状の部分などには0.05mmマーカーでのふき取り手法も使用しています。
この作例はスケールモデル的なキットゆえ、塗装後に最終的に組み付ける細部の機銃などのパーツ類をクレオスの美透明接着剤を使用して装着しています。平面どうしの接着点なのでそこそこしっかりつきますがタミヤセメント等の通常接着剤と異なりプラスチックの溶接による接着ではありませんので強い負荷がかかるとシリコンゴム状にはがれます。 手に取る場合などには持ち方にご注意です。
塗装パターンは単行本掲載の図面イラストを参考。 青いザンジバルとしいうことですがガンダムめいたヒロイックなブルーではなくグレーに濁らせたような青さに見えるので、ホワイトを足したりした背景色のように発色させています。銃座のパーツや噴射ノズルにはグリーン寄りのガンメタルを使用。
以下、カラーガイド(※比率の%は曖昧な感覚的数値です)ブルー部 コバルトブルー80% ミディアムブルー10% ホワイト10% ハイライト面にホワイトでさらに明るくしたものを使用イエロー部 オレンジイエロー70% ホワイト30% シャドー部にオレンジイエロー100%を使用 ブラック部 ブラック80% ホワイト20% ブースターのブラウン部 ドゥンケルゲルブ100%ガンメタル部 シルバー60% 純色グリーン25% ブラック15%
細部のマーキング類は主にハイキューパーツ製とクラウドデカール。ホワイト書体のみを使用し、ふだんMSに使用するにも不向きなくらいに書体が細かく読めないようなものを選んで使用しています(スケール表示の寸法ゆえ)。自作品の水転写デカールも使用。 クリアデカールにレーザープリンターで印刷したもので水ににじむ心配なく使用できるものです。 定着には強めな軟化剤(ハードタイプ)を使用しています。1 キマイラ部隊章三つ首龍「リベンジ・オブ・イデ」 以前出品したキマイラ系の作例でも使用したものにサングレアスルのスペル表記「SANGRE AZUL」を付け足したもの。 「ジョニーライデンの帰還」巻頭掲載エンブレム画をデジタルデータ化して加工したものです。 使用箇所は船体上部とベースのホワイト面。 市販デカールによる細部表記使用パターンは、暗めな色の機体色でも見えるようすべてホワイトのもの使用しています。
ザンジバル本体以外の付属品は
ブースター 本体に着脱可能な加工済み固定用ベース 未使用パーツ 純正のブースターノズル×２ 駐機以上です。この昭和キットが増産されると知った時点で、真っ先に作ろうと思い立った「ジョニーライデンの帰還」関連機体でした。 キットさえ手に入れば定期的に更新製作してみたいサングレアスルですが、ものがものだけにいつでも作れる物ではなさそうです。「ジョニーライデンの帰還」ネタを網羅しようという野心をいだくファンの方々にこそどうぞ。どうぞ品定めくださいませ。